高専は独自のカリキュラムと環境で、技術者を育成する場として多くの学生に選ばれています。
せっかく受験を勝ち抜いて入学した高等専門学校なのに、
- 自分の興味が変わってしまった
- 思い描いていた高専生活とは違った
- 自分に合わない
と言ったことを感じ、残念ながら中退を選ぶ学生もいます。

あまり考えたくないことだけど、もし子どもが高専を辞めたいと言い出したら、その後どうなるの?そのことが不安で子どもに高専進学に賛成できないの。
高専は普通高校に比べ、退学者が多いのは事実。
親として、万が一子どもが退学することになっても、中退後の選択肢を頭の片隅においておくだけで心理的に安心できますし、子どもを高専に進学させることができます。
本記事では、高専を中退した場合に取れる選択肢と、具体的な進路について解説します。
中退は決して終わりではなく、新しい道への出発点です。友人や周囲の人々の支えを活かして、新たな目標に向かって進んでいきましょう。


中退後の進路を考えるポイント
注意しなければいけないことは、高専を中退したままでは最終学歴が中卒になってしまうこと。
そのままでは就職や進学に不利になるため、まず「高卒資格」を取得することが最重要です。
高専での在学年数によって、選択肢が異なります。
- 高専3年生を修了していない→高卒認定資格の取得が必要
- 高専3年生を修了している→大学や専門学校に進学が可能
高専3年生から4年生への進級が確定しているならば、高校課程修了とみなされます。ただし、高校課程修了とみなされても、最終学歴は中卒です。
4年生への進級が確定していない場合、高卒認定資格を取らなければなりません。
次に、それぞれのケースに分けて進路を解説します。
3年生を修了していない場合:高卒資格を取ろう


3年生を修了していないのであれば、高卒認定資格を取得することが最優先です。
高卒資格を取る方法として、以下の3つが考えられます。
- 全日制普通高校に転入する
- 通信制高校に転入する
- 高卒認定試験を受ける
それぞれについて、ざっくり紹介します。
全日制普通高校に転入する
一般的な高校生活を送りたい場合、全日制高校への転入が選択肢の一つ。1年次で退学してしまった場合は、高校受験からやり直すという方法もあります。
- 周囲と同じように高校生活をエンジョイできる
- 部活動
- 学校活動
- など



1つ上の先輩が3年に進級できずに退学して、地元の私立高校の2年に編入したんだけど、私の中学時代の友人と同じクラスになってさ。普通にクラスに馴染んで楽しい学校生活を送れているらしいことを友人から聞いて、安心したよ。
通信制高校に転入する
通信制高校は、自分のペースで学習を進められるため、高専の環境に合わなかった学生にも選ばれる進路の一つです。
高専で取得した単位を認めてもらえる場合もあり、必要な単位だけを取得して高卒資格を目指せるため、効率よく単位を揃えることで予定通り卒業できる可能性があります。
通信制高校のメリット
- 自宅で学習できる
- 必要最低限の単位取得で高卒資格の取得が可能
通信制高校への転入を考えている方は、複数校を比較し、自分にあった学校を見つけましょう。
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高卒認定受ける
高校に通わずに高卒資格を得たい場合は、「高卒認定試験」を受けて合格するという方法があります。
ただし、、高卒認定を受けて合格しただけでは学歴は「中卒」となってしまいます。
高認合格後は、必ず専門学校なり大学なり進学して、学歴を専門卒または大卒に上書きしてください。
高専を休学して高卒認定に向けて勉強をし、認定試験合格後は大学入学に向けた受験勉強をし、大学からの合格通知を受け取ってから高専を退学すれば、履歴に穴はなくなります。
高校に転入しないのであれば、予備校なりに通って学ぶことをおすすめします。



友人は塾に通って公認受けて、大学受験して進学したよ。大変だったみたいだけど。
高校で学ぶことを独学で勉強するのはかなりキツイです。予備校に通うのは経済的に厳しいのであれば、通信講座を利用するのも一つの方法。
このような通信制サービスを利用すれば、かなり安価に学ぶことができます。
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高専3年生を修了している場合:進学の選択肢


高専3年生を修了していれば、高校課程を修了したとみなされ、以下の選択肢が広がります。
大学に進学する
高専での学びを活かして大学に進学する道があります。ただし、高専の学習内容は大学受験に特化していないため、予備校や通信講座での補習が必要になる場合が多いです。
浪人前提で予備校に通って勉強する人が多いと聞きます。
専門学校に進学する
専門学校に進学することも可能ですが、専門学校によっては専門卒の学歴が得られず「中卒」のままになる事があるため、入学前にしっかり確認する必要があります。
手に職系の専門学校がおすすめですが、業界によっては「中退」経験者はかなり冷遇されることがあるので、業界選びも慎重に行いましょう。
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高専中退して就職


高卒資格を持たない高専中退者は中卒になるので、就職はかなり厳しいですし、就ける職種は限られます。
3年生を修了してから退学した人の場合、高卒と捉えるか中卒と捉えるか、企業により対応は異なります。
実力主義のIT系なら……、と思っても、実績がない場合は基本的に大卒者以上でないと採用されないので、望みは薄いです。
就活エージェントの利用
効率よく就職活動をしたいのなら、就活エージェントを利用するのも一つの方法。
高専中退でも、きっと雇ってくれる企業は見つかります。
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- 一緒に履歴書の添削や職務経歴書の書き方をサポート
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どこかの企業で働くというよりも、実績を積み上げて個人事業主、起業家となれば、中卒だろうが高卒だろうが大卒だろうが、学歴は関係なくなります。
高専中退で最終学歴「中卒」のままで仕事をするのは茨の道かもしれませんが、実力次第で道はきっと開けます。
公務員試験を受ける
ただし、高専中退でも受験可能かどうか、必ず問い合わせてください。自治体によって対応が異なることがあります。
公務員試験を受けたとしても、中退の経緯や志望動機を面接で問われるため、しっかり準備することが重要です。



高専中退後、公務員になったという話はたまに聞くので、望みはあります。
中退後も繋がる高専時代の交友関係


一部とはいえ、高専を辞めても、元同級生や友人との繋がりは続きます。
高専を辞めて地元の高校に編入した学生は、長期休暇になると地元に帰ってきた高専時代の友人たちを遊んでいる話を聞くこともあります。



○○ちゃんはね、高専やめちゃった子なんだけど、□□大学に受かったって、嬉しそうに話してくれたよ!
高専辞めて高卒認定資格を取り、一般受験をして私立文系大学に進学することが決まったと、嬉しそうに話をしていたのだとか。
でも、大学進学したら、そのようなつながりはきっと希薄になってしまうかもしれませんが。
最後に:中退後の選択肢を前向きに考えよう
高専中退は、確かに大きな転機ですが、それで終わりではありません。中退後の進路にはさまざまな選択肢があり、自分の未来を切り開くことが可能です。
親としては、子どもが進む道をしっかりサポートし、前向きに歩めるよう手助けしてあげましょう!
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