高専に入学してしばらくしてから知ることになる、
- 破壊神
- 十賢
- 十本刀
- 守護神
沼津高専だけなのかもしれませんが、これらはすべて成績を表す隠語です。
- 破壊神(クラストップ)
- 十賢(上から10番以内)
- 十本刀(下から10番以内)
- 守護神(クラス最下位)
この他にも、準破壊神(クラス2番)や準守護神(下から2番)という言葉もあります。
隠語で飛び交う成績話
便利な言葉なので、学生たちだけでなく、保護者同士の会話でもよく使います。
うちの息子は常に十本刀なんだけど、不思議と単位を落としていなくて、留年はなんとか免れているんだよね。
勉強会で
学生同士が教え合う勉強会でも、教える側、教わる側を分けるのにも便利なのでよく使います。
十賢に入っていると、教える側として勉強会に参加しなくちゃいけなくて……
十本刀に入っていると、勉強会参加は必須なんだよね
電気工学科で毎年行われる勉強合宿では、十賢は教える側として、十本刀は教わる側として参加。(勉強合宿は電気工学科のみで他の学科はありません。コロナのときは中止になりました)
十賢だからといって、必ずしも教えるのが上手なわけではありませんが、人に教えることは教わることよりも勉強になります。最初はなれないかもしれませんが、場数をこなしていくうちに、うまくなるものです。
絶対的破壊神、永遠の破壊神
高専は、地域のトップ校に余裕で合格できるような子でも、
早く工学を学びたい
という高い志のもと、トップ進学校ではなく高専を選んで入学してくる学生がいます。
その中には常に成績トップを取り続ける学生がおり、そのような学生は
「絶対的破壊神」「永遠の破壊神」
などと呼ばれています。
話を聞いていると、東工大へ進学していくような学生は、だいたい絶対的破壊神や準破壊神です(ただし、必ずしもそうとは限りませんが……)。
高校受験のボーダーラインは合格最低ライン。上位者の成績は青天井なのが、高専の特徴
その逆の守護神は、留年したり、退学したりして、いつの間にか消えていることがあります。
娘の成績の話
高専を卒業したので、娘の学業成績の話を少し。
同じような子もいれば、きっとその逆パターンの子もいることでしょう。これはほんの一例です。
準守護神だった入学直後
準守護神とっちゃった(てへっ)
私が初めて破壊神や守護神という言葉を知ったのは、入学から2週間後、1年生寮生の一時帰宅のときでした。破壊神、十賢、十本刀、守護神とはどんな意味なのか、娘から教えてもらいました。
教えてもらったのは良いけれど、娘がとった称号は準守護神(下から2番め)!
入学早々行われる新入生テストで、まさかの準守護神!
「高専の勉強についていけるのか!?」親として不安MAX
中学と高専では勉強内容が違うと頭ではわかっていても、最初の前期中間テストの結果を見るまで、正直、不安で不安で仕方ありませんでした。
第一志望の高専に入学できたものの、勉強についているかどうかは親なら誰だって心配。ましてや、高専は学業成績不良だと、留年の恐れがあります。
中間試験に向けて、しっかり勉強しとけよ!
初の前期中間試験で十賢へ
新入生テストは中学で学んだ内容から問題が出ますが、前期中間試験からは高専で学んだ内容から出題されます。
試験に向けて、寮の先輩や部活の先輩から過去問をもらい、過去問を参考にしながらテスト勉強します。
7番(十賢入り)
送られてきた中間試験の成績表を見て、ホッと一安心。
良かった~、高専の勉強はあの子には合っていたのかも
いやいや、まだ1回目のテスト。まだまだ様子を見ないと……。とは思っていたけれど、その後も十賢を維持。まずまずです。
中学と高専の勉強は違いますし、新入生テストなんて当てになりませんよ。アッハッハッハッハ。
まさかの破壊神!
あのね、破壊した。なんかしらんけど、破壊しちゃった♪まさかの破壊神だよ!信じられないんだけど
長期休暇に入るため、寮に迎えに行ったときでした。
「破壊した」というので、
何をぶっ壊したーーーっ!何か弁償しないといけないのかーーーっ?
と一瞬思ってしまいましたが、何のことはない、テストでクラストップの成績をとったという話でした。
なお、破壊神の称号をとったのは、2年の後期中間・期末の2回のみ。
「寮畜」「部畜」「ガリ勉」の三冠を獲得したのはこの頃のこと
寮生会長は忙しいのだよ!
3年時は棟長兼マテカ長(現学習支援部長)になった上にコロナ対策で忙しくなり、4年時は寮生会長に選ばれてさらに忙しくなったので、成績はだだ下がり。
寮の仕事が忙しいから勉強する時間がなかったというのは、半分は言い訳で半分は本当の話。
ノート開いて、「さあ、始めよう」としたときに限って、寮務主事の先生から電話がかかってきてさ……。
十賢から陥落することもしばしば。
高学年になると、専門科目の割合が増え、内容も難しくなります。
低学年のときはパッとしなかったのに、高学年になると数学でグイグイと伸ばしてくる学生。低学年のときは比較的多かった文系科目で点数をとっていたけれど、高学年になって数学でついていけなくなって落ちていく学生。
低学年のときと高学年のときとでは、十賢のメンツがかなり入れ替わったんだよね。
4年生になると、進学組は編入試験対策の勉強を始めるので、周りの成績が上がり始めます。
編入試験の対策も、大学選びも思うようにできず、
口には出さなくとも、本人はかなり焦っていたのではないかと、親としては感じていました。
娘の成績まとめ
後半は忙しかったこともありやや失速してしまいましたが、前半はしっかりと勉強して、基礎知識を身につけることができたのではないかと考えています。
その時の頑張りがあったからこそ、推薦で大学に編入できたのではないでしょうか。
だいたい十賢を維持できていたということで。
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