親にとって一番の心配事は、やはりお金の心配。
高専はどれぐらいお金がかかるの?やはり国立だから安いの?
国立高専はどのくらいの費用がかかるのか理解しやすくするために、低学年は普通高校と、高学年は国立大学と比較してみました。
私立高専や公立高専の場合、国立高専とは費用が違ってきます。ここでは国立高専のみを取り上げます。
家庭の状況により、寮生活なのか一人暮らしなのか、自宅通学なのかでも状況は変わってきますので、参考程度にお願い致します。
学費の比較
高専は5年間ありますが、普通高校は3年間です。そのまま比較することはできません。
そのため、高校3年間と大学2年間に分けて比較しました。
高校1年~3年との比較
高校3年間に相当する学年でまず比較します。
普通高校の数値は、文部科学省のデータおよびベネッセの情報サイトを参照しています。
高専(国立) | 公立高校 | 私立高校 | |
---|---|---|---|
入学金 | 84,600円 | 5,650円 | 約162,000円 |
授業料(年) | 234,600円 | 118,800円 | 約396,000円 |
施設設備費(年) | – | – | 約169,000円 |
学校教育費(年) | 約57,000円 | 約131,000円 | 約245,000円 |
寄宿料(半年) | 4,800円 | – | – |
寮費(光熱費等)(月)※ | 7,000円 | – | – |
寮食費(月)※ | 約30,000円 | – | – |
- 寮費および寮食費は長期休暇で閉寮している8月と3月は徴収されません。
- 学校教育費は、PTA会費や教材費、修学旅行積立金、制服代等が含まれます
- 寮生の場合は寄宿寮、寮費、寮食費がかかりますが、自宅通学生の場合はかかりません
- 制服がない高専は制服代はかかりません
学校指定の体操服もないので、自分好みのスポーツウェアを着用して体育の授業を行っています。
私服代は制服があるところよりもかかっているかもしれないけれど、子どもがどれだけおしゃれを気にするかにもよるかな?
大学1年~2年との比較
高専生は国立大学に編入するケースが多いので、国立大学と比較します。
国立高専 | 国立大学 | |
---|---|---|
入学金 | – | 282,000円 |
授業料(年) | 234,600円 | 535,800円 |
高専卒業後大学に編入
高専から大学3年生に編入 | 普通高校から大学(大学3年生~4年生) | |
---|---|---|
入学金 | 282,000円 | – |
授業料(年) | 535,800円 | 535,800円 |
大学に編入する時、入学金が必要になります。
普通高校から大学の場合は、1年生に入学した時に入学金を支払っているので、ここではかかりません。
これらのことを比較すると、単純計算で、
(535,800円-234,600円)✕ 2年=602,400円
高専から大学に編入したほうがお得になります。
これ以外のコストには何がある?
必要になる経費は、学費だけじゃないよね?
もちろん、学費の他にも学校までの交通費、部活動の活動費・交通費・合宿代、下宿代、お小遣い……。
ケースバイケースですが、表に示した以外にもいろいろな費用が必要になるかと思います。
寮に入っていない普通高校生でも、食費や電気代はかかりますし、高校までの通学費用がかかります。塾代がかかってくる可能性もあります。
それぞれの家庭の状況によってコストは変わりますが、普通高校→大学へと進学した場合と比較して、高専→大学へ編入学した場合のほうが安いです。
高専生はバイトをして自分の小遣いを稼いでくれるので、小遣いもそれほど多くは必要ないかもしれません。
教科書代等
教科書代として、毎年2万円以上が飛んでいきます。
新入生として入学したばかりの頃は仕方がありませんが、学年が上がるにしたがい、教科書代を節約する術をいろいろと考えるようになります。
これは学生の性格にもよりますので、万人におすすめできるのもではありません。
教科書を先輩から譲ってもらい、教科書代を浮かせ、そして浮いた教科書代は自分の小遣いにしています。
しかし娘の場合は、
自分が使った教科書はとっておきたいし、人からもらったものって、なんかヤダ。折り目の場所とか自分と違うし。
……
そうですか…。
娘の友人は、教科書を先輩に譲ってもらったり、後輩に譲ったりしているようなのですが…。好みの問題です。
学費免除や寮費免除の制度、奨学金
片親世帯など、家計が苦しい学生には学費免除や寮費免除の制度があります。
免除が認められるのは、
- 経済的理由のより授業料の納入が困難であり、かる学業優秀と認められる場合
- 納期期限6ヶ月以内に学資負担者が死亡し、または風水害等の災害を受けた場合で授業料の納入が著しく困難な場合
免除を受けることは恥ずかしいことではありません。
このような制度を利用している学生は、意外と多くいます。
うちは貧乏だから……、といって諦める必要は全くありません。
普通の高校や大学と同じように、奨学金を借りることもできます。
沼津高専では、日本学生支援機構の奨学金の他にも、沼津高専独自の「五月の太陽奨学基金」があります。その他にも利用できるいろいろな奨学金制度があります。
このような利用できる制度は積極的に利用しましょう。
貧乏だからといって、夢を諦めてはいけませんし、子どもの夢を諦めさせてはいけません。
高専によっては、免除などを受けている学生数を公開しているところもあり、免除などを受けている学生は結構いることがわかります。
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