国立高専では、遠方の学生のために寮が用意されています。(公立は寮がありません)
親元を離れて同年代の子達と共同生活をすることになります。
親元を離れての寮生活、子どもは初めての寮生活への期待と不安の両方が複雑に絡み合っていることと思います。
うちの子は、寮でみんなと仲良くやっていけるかしら?
だからといって、親が不安に感じていることを子どもにぶつけたりなんてしてはいけません。親の不安が子どもに伝わってしまっては、ますます子どもは不安になってしまいます。
子どもがスムーズに寮生活を送れるようにするために、最低限の知識だけは教えておきましょう。
教えておいたほうが良い知識というか助言
親自身も、寮生活なんてしたことがない人が多いと思います。私も寮生活なんてしたことがありません。
ですが、寮生活で発生しそうなトラブルは想像できます。
カードの取扱
親元を離れるに当たり、今まで親が管理していたものを子どもに託すことになります。
- 銀行キャッシュカード
- マイナンバーカード
- 健康保険証
- ……
これらは必ずしも肌身離さず持っている必要はありませんが、非常に大切なものです。厳重に管理する必要があるものであることを理解させておきましょう。
盗った盗られた
物やお金の盗った盗られたは、よくあるトラブルです。
被害が大きい場合は大問題ですが、多少のことなら目くじらを立てないことです。
人のものを盗って退学になることもあります。絶対に人のものを盗ってはいけません。
盗る方も盗られる方も問題があります。
盗られて困るものは、盗られないように管理しておかなければならないことを、自ら考えて学ぶ場でもあります。
そのようなことがあることを、予め子どもに伝えておきましょう。
名前を書いてあっても、盗られます。気にしていたら生活が出来ません。
勝手に人のものを使ったりするのがあまりにもひどいような人は、周囲から避けられ、孤立します。盗った盗られた、貸し借りの問題には、やはり許容範囲というものがあります。
たとえ自分のものは盗られてしまっても、人のものは盗らないようにしっかりと教えておきましょう。
ビニル傘や黒傘は盗った盗られたをされやすい代表格のようなもので、ビニル傘は無くなること前提で学生たちは使用している感じです。共有財産扱いです。
逆に、個性的な傘は盗られにくいので、傘を盗られたくないと思うのなら、多少高くても癖のある傘を使用することをお勧めします。
先輩後輩と、理不尽なこと
寮生活で感じる理不尽さは、社会に出たときに感じる理不尽さと同じです。
社会に出ればもっと多くの理不尽さに出会うことになるのだから、寮生活で経験することになる理不尽さなんて、可愛いものだよ。寮生活はその予行練習だと思って、社会の理不尽さにどう対処して良いのかを学ぶ場だと思えばいいよ。
といったことを伝えておきましょう。
後輩から先輩に挨拶しても、先輩はあいさつをしてきた後輩を無視することなんて、普通であることを。そしてこれは決していじめなどではないということを。
たまたま先輩が考え事をしていて気づかなかったりすることだってあります。
納得出来ないのなら、先輩からあいさつが返されるまで、大声で挨拶してみたらどうでしょう。
家まで帰る方法
何かと高専から家まで公共交通機関を使って行き来することがあります。
その交通手段を教えておきましょう。
うちは…、迷子になりました。
教える必要がない知識
洗濯や掃除といった家事を教える必要はありません。
まっさらな状態で寮に送り出してかまいません。
そのために先輩という存在がいるのですから。
先輩たちが寮の規則に則った洗濯の仕方、掃除の仕方を教えてくれます。
共同生活なのですから、いつでも自由に洗濯機が使えるというわけではなく、ルールに則って順番に使用しなければなりません。使い方がわからなければ、先輩が優しく教えてくれます。
掃除も同様です。
掃除の仕方を知らなくても、寮のルールとして掃除のやり方を教えてくれます。
そして長期休暇で子供が家に戻ってきたとき、いつの間にそんな生活力を見に付けたんだ?!?と驚かされます。
親より掃除ができるようになってて、教えてほしいくらい……。
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