寮はねえ、ほんとにクソだよ、クソ!
糞だと文句をいいながらも、いろいろな役職を歴任するぐらいだから、実際はめっちゃ楽しんでいると思っています。
寮生活は厳しいとはよく言われることです。
どんな点が厳しく感じられるのかというと、
- 何事も時間厳守であること
- いろいろな当番や役割があること
- 先輩後輩の関係
ではないでしょうか。
寮生が守るべき寮則は、各高専の公式サイトで寮則が公開されているので参考にしてください。
寮則は、一般的に上級生になるに従って適用はゆるくなりますが、下級生には厳しく適用されます。
最初に寮則を読んだ時は驚きましたが、それほど難しいことを書いてあるわけではなく、寮という生活空間でみんなが気持ちよく共同生活を行っていくために必要なルールです。
寮則は、時代遅れになってしまった部分や新しい技術によって新たに生じた問題など、寮生と職員との話し合いにより、時代に合わせて改定されていっています。
厳しさは高専により、また寮により全く程度が違いますので、本当のことは「住んでみなけりゃわからない」。
複数棟がある男子の場合、寮は好きだけど雰囲気がその棟に合わない場合、年次が変わる時に棟を変更することができるところもあります。
何事も時間厳守であること
寮生活が始まって、一番厳しいと最初に感じるのは、時間厳守かもしれません。
高専によって時間や順番は多少前後するものの、
- 起床 6:55
- 点呼 7:00
- 清掃 7:00~7:30
- 朝食 7:15~8:30
- 登校 8:30
- 昼食 12:00~13:00
- 夕食 17:00~19:00
- 入浴 17:00~19:50
- 点呼 20:00
- 自習 20:00~22:00
- 点呼 22:00
- 就寝 23:00
というスケジュールで一日が動いています。
中学までは親に起こされて起きていた子でも、寮では不思議とちゃんと起きられるようになります。
部活動が終わったら(18:00ぐらい)、食堂で部活仲間と夕食を摂り、寮に戻ってお風呂に入ります。部活をやっていると、夕食とお風呂を済ませるまでが忙しいようです。部活をやっていない子は18:00前にはお風呂を済ませてしまいます。
関連:【高専寮】お風呂の時間が決まっているから発生する困りごと
強制自習時間は、親にとってはありがたいですね。嫌でも学習習慣が身につきますから(と思っているのは親だけかもしれませんけど)。
そしてそんな生活習慣が身についた娘が長期休暇に帰ってきた時、
寮だともう夕食もお風呂も済んでいるんだけど。ご飯まだ?お風呂も。
17:30に仕事が終わる母に、それは無理な注文だよ。そういうのなら、夕飯の準備もお風呂の準備もしておいてくれると、嬉しいんだけどなぁ。
就寝時刻のこと
就寝後、光が漏れることは寮則違反になってしまいます。
レポートや課題が間に合わなくてどうしても机に向かわなければならないときは、毛布をかぶって光がもれないようにこっそりと……、という涙ぐましい?努力をしている話はちょいちょい聞きます。
生活習慣が体に馴染むまでが大変
とは、どの子も口を揃えて言っていることです。
就寝チェック
低学年生は夜の11時に就寝となります。
高学年生の就寝時刻は夜1時、棟長と棟風紀は、消灯チェックの見回りをします。
棟長と棟風紀はそれぞれ2人ずつ計4人いるので、1週間ずつ交代で、1ヶ月に1週間見回り当番をします。
コロナ禍で分割登校になっていたときは役職者も半分になっていたので、この見回り仕事が大変で、寝付きが悪くなったうえに朝起きる時間はいつもと変わらず。
寝るのが遅くて、1時限目の授業がマジで眠くて頭の中に入っていかないんだけど。
役職者も大変です。
点呼と門限
1日に2~3回の点呼があります(高専寮による)。
20:00の点呼が寮の門限になります。門限に間に合わない時は、寮管に連絡する必要があります。
部活動の大会で遅くなる時は、顧問の先生が連絡してくれますが、顧問の先生が付いてこない大会の時は、なぜか保護者が連絡しなければなりません。
大会で8(時の)点(呼)には間に合いそうにないから、寮管に連絡しといて。市の代表できているから、顧問の先生は付いてきていないんだよね。保護者から連絡しないといけないルールになっているから、よろしく。
こんな電話が突然かかってきて、わけも分からず言われたままに寮管に連絡……。
頭にクエスチョンマークがいっぱい飛んでいる状態で、門限に間に合わない理由を説明するのって、結構しんどいぞ。ちゃんと伝わっているのかな?(さすがに今はこの寮則はなくなったらしいです。)
関連:【高専寮】点呼の重要性
いろいろな当番や役割があること
面倒くさいと感じる寮生もいるのではないでしょうか。
高専により寮の規模は異なりますが、数百人という人間が寮という空間で円滑に集団生活をしていくためには、さまざまな役職があり、係があり、当番があります。
みんなが気持ちよく生活してくためには、寮生一人ひとりが責任を持って、自分の役割を果たしていく必要があります。
雑用ばかりの1年生
入ったばかりの1年生は、上級生たちの指示に従っていろいろなことをやらなければなりません。
下級生は下働きや肉体労働が多くて大変だと思うこともあるでしょう。
お風呂掃除をしたり、ごみ捨てをしたり、……。それを先輩がチェックして、できていなければやり直し。当番制で行っていくものもあります。
寮祭の時は、準備から片づけまで、1年生はこき使われます。
これら作業が子どもによっては、これがなかなかキツイらしい。
道具がない時、床を素手でなでてホコリを取っていくのって……。中学時代の友人に話したら、びっくりされたんだけど。
指導寮生っていうやつは…
寮生会本部役員、棟三役(棟長、棟風紀、棟企)、階長といった役職に就いている寮生は指導寮生と呼ばれる立場になります。
指導寮生は一般寮生を指導する立場です。
寮の秩序を乱すようなことがあれば、厳しく指導していかなければいけません。
指導寮生の性格や相手の違反具合にもよるのかもしれませんが、時にキツイ言い方になってしまうこともあります。
それってパワハラじゃないの!
と言われることもありますが、パワハラの定義は
- 優越的な関係を背景とした言動であり
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
- 寮生の生活環境が害されるもの
の3つがすべて満たされたものを言い、受け手がただ不快な思いをしただけではパワハラに該当しません。
不快な思いをしただけでパワハラ認定なんてされたら、注意や指導が何もできなくなって、寮がカオスになる!
コソコソとなにか良くないことをしていた寮生たちのそばを指導寮生が通ると、サァっと何かを隠したり退散したり…。
指導寮生はコソコソと何かをしたくてもできません。
指導寮生は寮則違反を起こすわけにはいかないので、おそらく一般寮生たちよりも緊張した寮生活をしています。
先輩後輩の関係
先輩後輩の関係は厳しいとは言いますが、(一昔前の?今も?)強豪私立体育会系と比べたら、月とスッポンほどの差があると思います。
一昔前は、1年生は奴隷で、5年生は神?などと言われていたこともあったとかなかったとか。今はそんなことはありません。先輩も後輩も同じように和気あいあいとやってます。
先輩はもちろんのこと、来訪者にはきちんと挨拶をするように躾けられます。
先輩に挨拶しても返事がないことは当たり前だと思え!社会に出たら、そのような理不尽なことなんて普通にある。いちいち腹なんて立てていられないから。
たとえ、返事がなかったとしても挨拶された方は気持ちは良いものだから、挨拶はきちんとやりなさい。
高専は、挨拶がしっかりできる子が多い印象だよね。
これらはいつか寮を出た時、あるいは社会に出た時、身につけておいた方が良い生活の基本です。社会に出るための予行練習だと思えば、気にならなくなります、たぶん。
人生に一度は軍隊生活を経験してみるのも良いかもしれんな。
コメント