高専なんて言う学校、聞いたことない。そんな学校にわざわざ行かなくても、その辺の高校に行きなさい
高専に行きたいんだけど、親にものすごい剣幕で反対されちゃった。
これ、本当によく聞く話なんですよ。
本人は高専に進学することを強く希望しているのに、親や祖父母が大反対をして断念せざるを得なかったという話。
頭ごなしにただ反対するのはどうかと思います。
- 子どもが高専に進学したい理由はなんですか?
- 高専進学を反対する理由はなんですか?
子どもが自分で考えた自分の将来だったのなら、親は反対しないほうが良いと考えています。
自分勝手な親の見栄、都合で反対しているだけではありませんか?
反対する親の理由はそれぞれだと思いますが、だいたいこんな感じではないでしょうか?
- 地元志向で子どもが遠くへ行ってしまうことはとにかく反対
- 子離れできていない親(関連:高専進学-親の不安を吹っ飛ばせ!)
- 親が思い描いていたレール以外の道はとにかく反対
- 留年があるような学校へは行かせたくない
これらは子どもに高専進学を諦めさせる理由になっているのでしょうか?
親のエゴを押し付けているだけになっていませんか?
地元志向でとにかく親元を離れることには大反対
地方の田舎ではよくある話。
そして近くに高専がない場合、
- 子どもが地元に戻ってこないのではないか
- 高校から親元を離れさせるなんて(関連:高校から親元を離れることについて-親離れ子離れ)
という志向が強くなります。
地元から一度も出たことのない人にとって、他所へ行くことは未知の領域です。恐怖心を抱くのも無理はありません。
体験入学や体験授業で見かけたあの子はどこへ?
体験入学や体験授業で見かけ、高専に入りたい意志が相当強いと思われていた隣の学区の女子。
受験の時も入学説明会でも姿を見ることはありませんでした。
たまたまその子と仲が良い子とスポーツクラブが同じだったので、その理由を知っているかどうか聞いたところ、
本人は高専を強く希望していたし、頭も良くて成績も十分足りていたんだけどね。おばあちゃんが猛反対したんだって。「女の子をそんな遠くに行かせる必要はない!」って。で、結局工業高校に行ったよ。
なんでおばあちゃんが孫娘の進路に口をだすのか、意味わからん!
あそこはそういう地域だから…。しかも高専を諦めて選んだのが進学校ではなく工業高校ということからして、超地元志向ということも伺えます。
あまりにも強い地元志向を子どもに押し付けると、いつしか反動が来ます。というか、一生恨まれます。
地元志向で親や祖父母に反対されたのなら…
- 味方になってくれる親戚や先生を探し、説得してもらう
- 卒業したら地元企業に就職すると約束する
対策として思いついたのは、これくらいかな。
高専進学で地元を離れたからと行って、即地元には二度と戻ってこないということを意味するものではありません。
そこをうまく突いて説得を試みましょう。
話が通じない、子供の意見に対し聞く耳を全く持たない親や祖父母の場合は、なんともし難いのですけどね…。
子離れできない親
たぶん稀かもしれませんが、とにかく難癖つけて子どもを手元に置いておきたい親というものはいるものです。
先生や親戚を味方につけて、親を振り切るしかありません。
親が思い描いていたレール以外の道はとにかく反対
- 有名進学校に行って、有名な大学に…
- 〇〇大学の〇〇学科に進学して、稼業を継いでもらって…
親が高学歴であったり、何らかの稼業をしているのあれば、そう考える人も多いかもしれません。
親が高専について何も分かっていないときも、このようなことが起こりえます。
有名進学校に行って、有名大学に
有名進学校に行って有名大学に行って就職することが、幸せの道とは限りません。
一昔前までは一流企業と言われていた企業が経営不振に陥って倒産したり、買収されるようなことが起こっています。代わって台頭してきたかつてのベンチャー企業もあります。
学歴志向の親に反対されたのなら
- 社会で必要とされるのは最終学歴
- 卒業後は大学に編入することを約束
- 高専の進学先は国立大学がほとんど
- 高専から名門大学編入を狙う
高専から国立大学工学部は編入しやすいですし、名門と言われる国立大学にも編入しやすいです。
そこをうまく利用して説得しましょう。
〇〇大学の〇〇学科に進学して、稼業を継いでもらって…
こんな事例をネット上で見かけました。
高専を卒業した後、稼業を継ぐために仏教系大学に入り直し、寺を継いだ。高専で自分がやりたいことを思いっきりやらせてもらえたので、親には感謝しているし、高専に行ったことを全く後悔していない!
子どもは親の都合も、案外理解しているものです。
学歴が高いと出世しやすいのは確かなので、否定はできません。
留年があるような学校には行かせたくない
婚期のことを考えると、女の子の親にとって1年の留年を重く捉えてしまうのは無理もありません。
留年制度があることは、私もかなり戸惑いました。
しかし留年制度があるおかげで高専卒業生の質が担保されていることを考えると、やむを得ない制度です。
留年する学生には特徴があることを考えると、子どもがそれに当てはまらないことを信じるしかありません。
親の人生ではなく子供の人生なのだから
将来どうしたいとか、特に何もないお子さんの場合、親のアドバイスは必要かもしれません。しかし、将来の夢がはっきりしているようなお子さんの場合、反対するのはどうかと思います。
高専に進学したいと真剣に考えた子どもの場合、反対する理由なんてないのではないでしょうか。
とはいえ、ただなんとなく高専を選択し、入学後に後悔する学生も後をたたないことも確かです。
家業がある場合は致し方ないということもありますが、親のエゴや見栄で、子どもの将来を捻じ曲げてしまうのは、いかがなものでしょうか。
私の経験談
私が娘の高専進学を反対しなかった理由の一つに、自分の苦い経験があります。
行きたいと強く願っていた高校は、最後の三者面談で担任と母親に見事にひっくり返されました。合格圏内に入っていたにも関わらずです。
女の子がそんな学校に行ったら、結婚できなくなる。
1週間泣きました。
ショックのあまり食事が喉を通らないということが本当に起こりうることを、この時はじめて知りました。
勉強は当然しなくなりましたし、親とは口を利かなくなりました。
勉強はもちろんのこと、楽しみにしていた部活動も全く身が入らず、つまらない高校生活でした。
当然のことながら高校時代の授業態度は相当悪いものでしたが、高校のランクを下げさせられていたこともあり、勉強をしなくても常にトップクラスだったので、先生からは文句を言われることはありませんでした。
以後、高校1年の冬休みに中学教師をしていた伯父に2時間に渡る説教(大学受験で挽回すればいい)を受けるまで、全く勉強なんてしませんでした。
大学進学で家を出て以降、当然のごとくほとんど実家には近寄っていません。
母親が亡くなった今でも、母親と当時の担任を恨んでいます。
そんなことがあったので、
将来自分に娘が生まれ、高校受験の時になったら、娘が選んだ学校は絶対に反対しない!
と心に強く誓いました。
その時になったら当時の母親の気持ちを理解できるのかな?と期待したこともありました。
が、実際には、そのような時期になっても親の言動は全く理解不能であり、許せないことに変わりはありません。(一時、その時のことがフラッシュバックして苦しくなりました…)
首がもげるほど、納得できます。現に、私がそうだから…。
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